パガニーニのヴァイオリン サルヴァトーレ・アッカルドが奏でる1742年製グァルネリ・デル・ジェス
こんばんは、タカです。
今日はイタリアのジェノヴァ市庁舎に永久保存されているパガニーニが愛用したヴァイオリン、1742年製グァルネリ・デル・ジェス『Il Cannone (イル・カノーネ)』を使用して録音されたCDを紹介します。
(Wikipediaではイル・カノーネは1743年製となっていますが、どちらが正しいのかはわかりません。)
PAGANINI'S VIOLIN
SALVATORE ACCARDO PLAYS PAGANINI'S GUARNERI DEL GESU 1742
パガニーニのヴァイオリン
サルヴァトーレ・アッカルドが奏でる1742年製グァルネリ・デル・ジェス
このCDは2種類販売されたようで、1種類目は通常版、2種類目はCDに加えて105ページのブックレット(200mm×200mm、写真多数)やイル・カノーネの断面図や細部の寸法が記載された実寸大ポスターが付属した版です。
私は通常版しか持っていませんが、いつの日か2種類目のブックレットを見てみたいなぁと思っています。(実寸大ポスター欲しい!笑)
通常版のブックレットはイタリア語,英語,フランス語,ドイツ語でそれぞれ見開き1ページの解説があります。
ちなみにこのイル・カノーネが登場する小説もあり、過去に当ブログで紹介しています。
ポール・アダムの小説、ヴァイオリン職人シリーズの第2作「ヴァイオリン職人と天才演奏家の秘密」に登場します。
- ヴァイオリン職人の探求と推理
- ヴァイオリン職人と天才演奏家の秘密
- ヴァイオリン職人と消えた北欧楽器
ご興味のある方はぜひ第1作から読んでみてください!
本題のこのCDの録音は...、残念ながらイマイチと言わざるを得ません。
パガニーニが愛用していたグァルネリ・デル・ジェス「イル・カノーネ」をヴィルトゥオーゾのアッカルドが弾いたというだけで期待が高まりますが、なんというか、音がこもっていて華やかさも艶もなく、本当にパガニーニが愛用していた楽器なの?というのが感想です。
この楽器を使用して録音された他のCDを私が持っていないため、録音に問題があるのかそもそも楽器がもともとこの様な音なのかはわかりません。
録音環境や技術が悪いだけで本当はナマ音で聞けばとても感動するのかもしれませんし、録音環境や技術は悪くなくCDの規格では録音されきれていない空気感や迫力が重要な楽器なのかもしれません。
収録されている曲目はアンコールピースの様な小品ばかりで当時のパガニーニを想像させてくれるアッカルドのテクニック、少しクセになってくるデッド気味なヴァイオリンの音を楽しめます。
では最後に収録されている曲を紹介します。
- ジュゼッペ・タルティーニ:コレッリの主題による38の変奏曲 (編曲:Z. フランチェスカッティ)
- ナタン・ミルシテイン:パガニーニアーナ
- ヨゼフ・スーク:6つの小品 Op. 7 - 第1番 愛の歌
- パブロ・デ・サラサーテ:序奏とタランテラ Op.43
- フレデリック・ショパン:夜想曲第2番 変ホ長調 Op.9, No.2 (編曲:P. サラサーテ)
- ヨハネス・ブラームス:ハンガリー舞曲集 WoO.1 - 第7番 イ長調 (編曲:J. ヨアヒム)
- エドワード・エルガー:気まぐれな女 Op.17
- モーリッツ・モシュコフスキ:ギター Op. 45, No.2 (編曲:P. サラサーテ)
- マヌエル・デ・ファリャ:バレエ「恋は魔術師」 第1番 パントマイム (編曲: P. コハンスキ)
- ウィリアム・クロール:バンジョーとフィドル
- ドミートリー・ショスタコーヴィチ:24の前奏曲 Op.34 - 第10番 嬰ハ短調、第15番 変ニ長調 (ヴァイオリンとピアノ編)
- モーリス・ラヴェル:ヴォカリーズ - ハバネラ形式のエチュード (ヴァイオリンとピアノ編)
- アーサー・ベンジャミン:ジャマイカン・ルンバ (ヴァイオリンとピアノ編)
- イェネ・フバイ:花の生命 Op.30 - 第5番 ゼフィール
- クロード・ドビュッシー:ベルガマスク組曲 - 第3曲 月の光 (ヴァイオリンとピアノ編)
- カロル・シマノフスキ:3つのパガニーニのカプリース Op.40 No.1 Caprice No.20
- カロル・シマノフスキ:3つのパガニーニのカプリース Op.40 No.2 Caprice No.21
- カロル・シマノフスキ:3つのパガニーニのカプリース Op.40 No.3 Caprice No.24